Trio Lento


Piano 山根浩志
Violin 児島まさ子
Cello 岸本義輝
5月28日 金曜日
ポストギャラリー レ・ト・ロ
下関市南部町22-8
TEL 083-250-6741
昼15:00
夜19:00
一般2500円
高校生以下1000円
ピアノトリオ ハ長調/ハイドン など
チケット予約

Trio Lento


Piano 山根浩志
Violin 児島まさ子
Cello 岸本義輝
5月28日 金曜日
ポストギャラリー レ・ト・ロ
下関市南部町22-8
TEL 083-250-6741
昼15:00
夜19:00
一般2500円
高校生以下1000円
ピアノトリオ ハ長調/ハイドン など
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Q 1.ターブマンって誰ですか?
A1.Dorothy Taubman ドロシー・ターブマン(1917年8月16日– 2013年4月3日)は、アメリカの音楽教師、講師、そしてターブマンピアノ研究所の創設者でした。彼女はピアノ演奏への「ターブマンアプローチ」を開発しましたが、彼女のアプローチは論争を引き起こしました。ターブマンは負傷した(腱鞘炎、ガングリオん、ジストニアなど)ミュージシャンに痛みのない、身体に優しい楽なアプローチを提案し教育した事で有名でした。 ターブマンの主任ティーチングアシスタントであり、研究所の副所長であったピアノ教師のエドナ・ゴランスキーと、ジュリアード学校のピアノ学部長であるヨヘヴェド・カプリンスキー博士等と共に。
Q2.ターブマン奏法ってどんなの?
A2. 正しくは、ターブマンアプローチまたはターブマンテクニックといいます。painless 痛みのない奏法、身体に無理の無い楽な奏法。技術的な限界を克服し、困難の原因を分析し合理的に練習や演奏を行う手助けをします。 現在は、ターブマンの弟子、Edna Golandsky エドナ ゴランスキー史がGolandsky Instituteを設立し、優秀なターブマンティーチャーと共にターブマンアプローチを教授しています。
Q3. ターブマンアプローチはどの様な方が実践してますか?
A3. まずターブマンアプローチは、ピアノを弾く方だけではなく、色々な楽器演奏に適応できます。ギター、バイオリン、フルート、など。身体と指を使うもの全てにおいて有効です。特に、腱鞘炎やガングリオンなどの負傷を負って、演奏が困難な方、ピアノ演奏時、腕や指、肘などに痛みや疲れを感じる方、難しいパッセージや演奏困難な所がなかなか上達しない方、には知っておくととても有効です。
また、アメリカのピアノ教育、ジュリアードの様な有名音楽大学などで、普通に取り入れられれているもので、特別な奏法という認識はないようです。
Q4. 今までの練習や経験は無駄だったんでしょうか?
A4. 違います。奏法は様々あります。これまでの弾き方に、ターブマンアプローチの要素を取り入れることで見違えるくらいに、弾きやすくなります。今の奏法を全て辞めて、新しい奏法に変えるという事はありません。ただ、必要がない要素を取り払い、捨てて、より自然に、ナチュラルにしていくだけです。
Q5. 習得するのにどのくらいかかりますか?
A5. 人によって様々ですが、短期集中して身につける事も可能です。ただ、間があくと身体が忘れてしまうので、定期的に習う事をすすめします。
Q6. 最近は、YOUTUBE ビデオでも観る事ができますが、自習しても大丈夫ですか?
A6. ターブマンアプローチは、invisible 目に見えないものが沢山あります。それまでの身体の状態のまま、表面的にビデオの真似をしても、invisibleな要素が分かってないと、違う方向に行ってしまい、正しいターブマンアプローチとは言えない結果になります。また、ビデオでは、invisibleの要素をあえてVisible見えるように、大きく見せてる場合がありますので、そのまま取り入れてしまうと大変な事になりますし、実際、その悪い例を見たこともあります、要注意。実際、レッスン受けるか、ビデオを観て、たまにオンラインレッスンを使い、確認しながら学ぶといいと思います。
Q7. 伝統あるヨーロッパの音楽を学ぶ事が大切だと思いますが、ターブマンアプローチはそれはできますか?
A7. 目的が違います。ターブマンアプローチは、自分の表現したい音楽を、自分の奏法でより楽に、合理的に、弾く為に取り入れる、一アプローチです。身体や指に特化してるといえます。より、音楽的になる可能性はあります。
Q8. ターブマンアプローチをマスターすると、難曲はなんでも直ぐに弾けますか?
A8. マスターしただけでは、直ぐに弾ける訳ではありません。ただ、無駄な練習や、無駄な時間を費やすことはなくなります。ターブマンアプローチは、疲れる、痛い、弾けない、の原因を分析し、合理的にどうすると弾ける様になるかを知ることがメインです。練習する地図を作る感じです。ですから、その通りに練習すると、難曲も技術的に難しいパッセージも楽に弾けるようになります。間違えてはいけないのは、練習はしないとダメです!
「ターブマン アプローチ」は、まず自分の身体の事を知ることから、はじまります!
山根浩志

Eclogue Op.10 Gerald Finzi :1901-1956
フィンジ『ピアノと弦楽のためのエクローグOp. 10』を二台ピアノで演奏します。
エクローグ(Eclogue)とは. 田園や羊飼いをテーマとした古典的形式の詩「田園詩・牧歌」のことです。
英国人作曲家ジェラルド・フィンジ(1901-1956)誰?と、あまり知られていない作曲家ですが、この作品は人気が高まっていることもあり、聴いたことがある方も多いと思います。この作品は、もとはピアノ協奏曲の緩徐楽章として作曲されたものらしいです。
フィンジの息子クリストファーがこう言ってます
「幼くして父親を失い、3人の兄もつぎつぎに亡くした。そんな父に深刻な打撃を与えたのが、恩師ファーラーの戦死だった」
青少年期に身近な親族や恩師の死に見舞われたフィンジは、こんどはみずからの「死」に直面することに。1951年、ホジキンリンパ腫と診断されました。
彼の生きた、イングランドの自然は、日本の自然や季節感や四季の特徴が似ているのかと思います。フィンジの『エクローグ』はそんなイングランドの自然の移り変わりを、一篇の美しい抒情詩のように凝縮した作品。彼は、けっして人間嫌いというわけではありませんでしたが、イングランドの片田舎でリンゴ栽培家として生活していたフィンジには、日本語で言う「侘・寂び」の心情が精神に流れていたのではないかと思わずにはいられません。そんなフィンジは創造的な芸術家とはいかなるものかについて、こう語っています——「芸術家は、自身を取り巻くうたかたの世界から岩礁を築く珊瑚虫のようなものだ。それははかなく、不確実な自身の生が終わったあとも朽ちずに長く残る、堅固な構造物である」。
1956年9月27日、ホジキンリンパ腫によって免疫不全に陥っていたフィンジは帯状疱疹と脳炎の合併症で逝去。享年55歳でした。
僕はコンクールに出たのは、30歳になってからです。運良く、色々なコンクールで優勝したり一位になりましたが、結果はそんなに重要ではありませんでした。ピアノを始めたのが遅かったのもあるけど(14歳くらいから)、とにかくピアノを弾く事が楽しかった。人と比べられたり、評価される事に興味なかった。もちろん、誰かに「勝つ」事にも全く興味なかった。
ほぼ毎日、帰宅帰りに楽器店の楽譜売り場で色々物色し、これ欲しいなーとか、これ弾きたいなーとか、たまには買って、レッスンとは別に自由に弾いて遊んでました。
もちろん、ピアノは好きだったけど、ピアノ科に行きたいとは思わなかった。国立音楽大学を選んだのは、親はびっくりしてました。国立大学の教育学部に行ってくれるはずだったからです。うちは母子家庭。経済的にも私立、しかも音大は無理!と何度も言われてとから。
その親が、国立音楽大学の教育音楽学部(ピアノ科ではありません!)に行く事を許してくれたのは、僕が本当に音楽が好きで、ピアノが好きっていう事を、母は初め知ったからです。
「そんなに好きじなんかね?じゃーどうせ受からんじゃろうから受験だけしてみー」
と思われていたのは、合格してからでした。^_^:
音大時代は、価値観の同じ仲間達と、楽しく充実した生活を送り、卒業後の期待感もありました。
教育実習を既に済ませ、僕の中に色々な変化がありました。音楽教育ってなんだろ?音楽をする事の意味は?色々考えているうちに、卒業してしまい、結局は公立学校教育の教員になることをやめました。
とはいえ、生活の為に、短期大学の保育科、幼児教育科のピアノを教えましたが、いま考えれば、その経験から、今があるんだなと思います。
そのころ、自分の生徒にはコンクールに出させたり、コンクールに勝ちたいという保護者からたのまれレッスンしてました。結果は、みな良いもので、全国大学や優勝、金賞とかよくありましたが、僕は結果にはあまり興味がなかったんです。それより、自分磨きの為に試行錯誤の毎日でしたから。
まわりでは、コンクールに出して良い成績を残してくれる、ピアノ講師に、レッスン受けたいという流れが出来てきてました。同時に、色々なコンクールの審査員を若い頃から依頼され、審査する立場から、レッスン内容と演奏、そして、ずーっと考えてき、自分が実践してきたこととを照らし合わせると、様々な矛盾があることに気づいてきた頃でした。そして、コンクールに勝つために音楽をさせている自分と、その音楽や音は、ほんとに自分が求めてるものではないとわかってる自分がいるという事実。それは、自分が、ウィーン、ドイツ、ノルウェー、ニューヨークなどで感じたものとは違うもの、そして自分も変化し続け理想に向かっているものとは明らかに違うと感じてました。
コンクールに勝てるレッスンは、簡単にできるんですよね。やってましたし、さらに自分自身も研鑽を積んで来ましたから。だけど、そのノウハウは、僕にとっては古いものになってきた以上、敢えてしない、事を選択しました。
メカニックより大切なもの、コンクールに勝つより大切なものを大切にしたい。
自分の信じる、音楽を楽しく、深くレッスンしたいので。
音楽で勝っても、何も残らない。特に今の時代。
音楽って、自分の人生を彩り豊かに、充実させてくれたり、生きてきく勇気や楽しさを与えてくれるものだと思います。続けことに意味があります。一生の友達です。
色々な音楽、人の気持ち、感じ方を受け入れる事で、音楽が音楽であり続けるんですね。それが楽しいんです^ ^
そして、今、ピアノを弾く事、音楽をする事で、人と音楽を介してコミュニケーションする事、自分の力で生きていける力を、子どもたちに、そして音楽を心から愛している方に、一生音楽と付き合っていくことができる手助けをしていくために、教え、演奏しています。

下関市での新しい生徒さんと初顔合わせ。色々話が弾み、早速ピアノのレッスン。
海外留学されるらしく、まさに意欲、パワーみなぎる、クリエイティブな女子。中2とは思えない、しっかりした対応。
いまから、七月の発表会に向けて頑張る^ ^
ありがたいことに、宣伝の効果、知り合いの方々のお陰で、新規生徒さんが増えています。
ありがとうございます。感謝

4/15 56歳の誕生日。
風の時代、誕生日、生まれ変わりの、意味ある特別な誕生日になるかな。この歳になってもケーキ🎂を前に祝っていただける事に、心から感謝したいです。ありがとうございます。
24歳から55歳まで、非常勤も含めて、ずっと教員をしながら、レッスンと演奏し続けてきて、いま、コロナ禍の中、リセット。ある意味、色々動きやすくなった。もちろん、生活がある、、収入は半減、生徒が劇的に急に増えることはあるはずないし、演奏もこの状況では制限されます。
でも、前向きに動き続けます。やりながら、さらに明確に、何かが見えてくるに違いないから。すぐに、結果を求めてないです。でも、沢山の素敵な仲間や、理解してくださる支援者、ほら!って背中を押してくれる。なんて、幸せな事でしょう。
レッスン、演奏のフリーランスですが、今までの様々な教育現場を体験したことで得た自信と知識は、なにかしら教育の現場に、フリーランスでいいから関わることができたら嬉しい。
この度手放したものは確かに大きいけど、手に入れたものの方がさらに大きいに違いない。そう、感じる日が近いうちに確実に訪れるにちがいないです。
今まで、持っていたものに、価値を見出さない時代に入ったのは確か。その場所に、ずっと居ることに意味を見いだせなくなる時代に入ったのも確かです。
守ることをやめた
大切なのは、勇気と想像力。
今日から新しい道へ歩き出す。
誕生日。
僕がニューヨークの Taubman Institute Summer Symposium に参加したのは、2002年か2003年の夏。2週間、寮に入りみっちり、レッスンとサブレッスン、講義、コンサートの日々でした。
セミナーの最後、Dorothy Taubman (ドロシー ターブマン/2013年に死去)本人のマスタークラスも合わせて受講しました。現在は、ターブマン女史の愛弟子である、ジュリアード音楽院出身のEdna Golandsky(エドナ ゴランスキー)女史が継ぎ、ゴランスキー インスティチュートとしてセミナーを継続してます。ジュリアードの学生はもちろん、有名ピアニストを含め、世界中から参加者がいますが、日本人は本当に少なかった。あれから、僕の弟子、友達ピアニストも参加し、少しづつターブマンアプローチ(ターブマン奏法と言う人もいますが、変な奏法と間違えられるので、アプローチが正しい)を実践しているピアニストはいる様です。日本では、ピアニスト長富彩さんが、ゴランスキーにターブマンアプローチを学んだと、有名になったようです。
さて
“ターブマンアプローチとはどんなものか?”
一言で言うと、「痛みのない身体の使い方でピアノを弾くする方法」とでも言いましょうか。
「楽(らく)に!」「脱力して!」レッスンでは良く聞く言葉ですね。
自分ではやってるつもりでも、何度練習しても弾けるようにならない、腕や手、肩やひじが痛い、長時間練習したら疲れてしまう。そんな生徒さんは恐らく沢山いらっしゃると思います。
それでも、「努力」「忍耐」「練習量」で克服できると信じてる現実、いまだにこの日本には根付いてます。
だから、僕はわざわざ、ニューヨークに渡り「ターブマン アプローチ」という”PAINLESS”(痛みのない)奏法を学びました。
そこには 腱鞘炎などの病気で困ってる(一流といわれてる)ピアニストやレスナーとその生徒達が駆け込み寺のように集まってきています。
個人的には「ボディーマップ」を使った”アレキサンダーテクニック”をもっと分かりやすく実践的にしたものだと思います。 決して、○○奏法というような不思議な特殊奏法ではありません。(^^;)人が本来持っている自然な奏法に戻すだけです。
レッスンでは、ただがむしゃらに弾かすことはさせません。「弾けない」あるいは「疲れたり痛くなったりする」 原因を即座に見つけ、どこをどう使ってどう弾くかを具体的に指示し、合理的に楽に弾ける方法を「ターブマンアプローチ」の原理に従って、丁寧にアドバイスします。
その過程で、これがほんとの意味の「脱力」なんだ!と少し時間は掛かりますが必ず分かってくると思います。いままで弾けなかったパッセージや曲が弾けるようになった!
長年悩んでたガングリオンが治った!疲れなくなった!など、生徒はとてもよろこんでいました。最近も、ガングリオンや肘の痛みが治った生徒がいます。
このアプローチは、音楽的な事以外にあえて焦点を当ててます。身体のことや、なぜ弾けないのか?どうして痛いのか?疲れるのか?を徹底的に研究し、合理的にピアノを弾くことを重要と考えています。
ヨーロッパやロシアの伝統的な音楽を学ぶことはもちろん必要です。僕自身も、ウィーン、ノルウェーに行き色々な刺激を与えられましたが、ピアニストにとって、ターブマンアプローチは、知ってた方が明らかに有利といえます。
ターブマンアプローチに基づいた正しいピアノ奏法を身につけると、痛みや疲れ無く楽しくピアノを弾ける様になります。初心者の方からレスナーの方々、ピアニストの方々、までどなたにでもおすすめです。
Playing the piano more easily, what is the PAINLESS “(painless) playing method” Tarbman approach “that I learned in New York?
I attended the Taubman Institute Summer Symposium in New York in the summer of 2002 or 2003. For two weeks, I spent a lot of time in the dormitory, with lessons and sub-lessons, lectures, and concerts. At the end of the seminar, I also attended the master class of Dorothy Taubman (died in 2013). Currently, Ms. Edna Golandsky from the Juilliard School, Ms. Tarbman’s beloved disciple, has succeeded her and continues the seminar as her institute. There were participants from all over the world, including Juilliard students as well as famous pianists, but the number of Japanese was really small. Since then, my disciple and friend pianist have also participated, and it seems that there are pianists who are practicing the Tarbman approach (some people call it the Tarbman playing method, but the approach is correct because it is mistaken for a strange playing method). .. In Japan, pianist Aya Nagatomi seems to have become famous when she learned the Tarbman approach from Golansky. Now, “What is the Tarbman approach?” In a nutshell, “How to play the piano with a painless body usage”. “Easy!” “Weakness!” It’s a word you often hear in lessons. Even if I think I’m doing it myself, I can’t play it no matter how many times I practice, my arms, hands, shoulders and elbows hurt, and I get tired after long hours of practice. I think there are probably many such students. Even so, the reality of believing that “effort,” “patience,” and “amount of practice” can be overcome is still rooted in Japan. That’s why I went to New York to learn the “PAINLESS” (painless) playing method called “Turbman Approach”. There, pianists and Lesnars (which are said to be top-notch) and their students who are in trouble due to illnesses such as tendonitis are gathering like a rush temple. Personally, I think it is a more understandable and practical version of the “Alexander Technique” using the “Body Map”. By no means, it is not a mysterious special playing style such as XX playing style. (^^;) Just return to the natural playing style that people originally have. In the lesson, I won’t let you just play it. “I can’t play” or “I get tired or hurt” Immediately find the cause, give specific instructions on where to use and how to play, and follow the principle of the “Turbman approach” to find a method to play reasonably easily. I will give you careful advice. In the process, this is the true meaning of “weakness”! It will take some time, but I’m sure you will understand. You can now play passages and songs that you couldn’t play before! The ganglion that has been a problem for many years has healed! I’m not tired! The students were very happy. Recently, some students have recovered from ganglion and elbow pain. This approach focuses on more than just musical things. About the body and why can’t I play? Why does it hurt? Are you tired? I think it is important to thoroughly study and play the piano rationally. Of course it is necessary to learn traditional European and Russian music. I myself went to Vienna and Norway and got a lot of inspiration, but for pianists, the Tarbman approach is clearly advantageous to know. If you learn the correct piano playing method based on the Tarbman approach, you will be able to enjoy playing the piano without pain or fatigue. Recommended for everyone from beginners to Lesnars and pianists.

WIND ERA

風の時代~ Wind Era ~
2021 年は、西洋占星術では「風の時代」の始まりの年と言われます。
では、これまでの「土の時代」はどんな時代だったかというと、「土」は文字通り、物や形
あるもの、経済などの象徴であり、人はみな「所有」することを求めた時代でした。約 200
年前の「土の時代」の始まりに起きたのが産業革命で、それが行き着いたところが現代の大
量生産・大量消費の世界であるともいえます。
きたる「風の時代」は、「風」が目に見えないように、情報や知識など形のないもの、伝達
や教育などが重視され、人々は何より「知る」ことを求めていくことになると言われていま
す。
つまり 2021 年は、「持つ」ことから「知る」ことを重視するように世の中の価値観が大きく
変わる、時代の曲がり角なのです。
“持たない”自由を楽しむ時代に
そんな「風の時代」になった 2021 年にまず手放すべきは、「持つ」ことに執着することと言
えるかもしれません。
実際、昨年コロナ禍よる自粛期間に多くの人が家の片付けをしたのは、「風の時代」の到来
を予感していたかのような出来事であり、世の中には、“持たない”生活を後押しするような
さまざまなシェアリングが次々と登場しています。
テレワークの推奨で、住む場所、働く場所に縛られなくなったことで話題のワーケ―ション、
地方移住などの潮流もまさに「風の時代」を感じさせるものです。“持たないことで生まれる
自由”を世の中が認め、それがすでに広がり始めている気もします。
「ひとつ」に縛られない時代に
それでも、ひとつの物、ひとつの場所、ひとつの価値観などに「束縛される」ことはやめた
ほうがいいでしょう。
先祖伝来の土地や受け継いだ仕事を守りたい、愛着のある場所を離れたくない、ある仕事に
生涯を賭けて打ちこむ、という生き方を時代遅れだといっているわけではありません。むし
ろ本当に大事なもの、大事な場所を守るためにも、これまでの価値観に縛られず、さまざま
な方法、考えを試すべきであり、それを可能にするアイデアや科学技術が生まれてくるのが、
「知」を象徴する「風の時代」なのです。
たとえば、コロナ禍の影響で、簡単に予約もとれない名店の味がテイクアウトできたりしま
したが、そんな従来のやり方とは違う挑戦が、今後の飲食業界に何かの形で新しい未来を拓
くかもしれません。
最近は、副業を認める、推奨する会社も増えています。ひとつの肩書き、ひとつの役割、ひ
とつのやり方に縛られずに、フレキシブルに未来を考えてみれば、大きな可能性が開けてき
ます。
会社や地域という“箱”や“枠”を取り払い、その気になれば、これまでよりもっと自由に動
けるのが「風」の時代ですから、まず、あなた自身が自分の心の“枠”を取っ払ってみまし
ょう。そうすれば、無理に手放したりしなくても、自然と自分にとって本当に必要な“物”
もわかってくるでしょう。